日々の暮らしと紅茶

柳宗理のミルクパンで美味しい紅茶を淹れるときに絶対に押さえておきたいポイント3選

【柳宗理のミルクパンで美味しい紅茶を淹れるときに押さえておきたいポイント3選】

この記事では、柳宗理のミルクパンを使い、美味しい紅茶を淹れるために押さえておきたいポイント3選を紹介したいと思います。

美味しい紅茶を淹れるために押さえておきたいポイント3選

①お湯を沸かすときはミルクパンの蓋を5mm開ける 

②熱湯をティーポットに注ぐときは高さ20cm上から注ぐ

③チャイをつくるときは牛乳を入れてから弱火で4分以上温めない

それでは順番に解説していきます。

①お湯を沸かすときはミルクパンの蓋を5mm開ける 

【ミルクパンの蓋を5mm開けたとき】【ミルクパンの蓋を1cm開けたとき】
水の量800cc800cc
火の強さ中火中火
沸騰までにかかった時間4分45秒5分

お湯を沸かすときはミルクパンの蓋を5mm開けるようにします。

水道水から勢いよく水を注ぎ、800ccの量で、火の強さをミルクパンの底から火が出ない程度の中火で沸かします。

沸騰までにかかった時間というのは、500円玉の大きさの泡がボコボコと出てきたときまでのことをいいます。

柳宗理のミルクパンでお湯を沸かしている写真
▲500円玉の大きさの泡がボコボコと出てくるまで沸騰させてください。

上記の表のように、蓋の開き具合によって沸騰までにかかった時間が異なり、開け方が小さい5mmの方が15秒早く沸くことがわかりました。

この数秒の差が、紅茶を美味しく淹れることができるかの決め手となります。

柳宗理のミルクパンの蓋を5mm開けた写真
▲蓋を5mm開けてお湯を沸かしています。沸騰までにかかった時間は4分45秒でした。

紅茶を美味しく淹れるには、新鮮な水を使った沸かしたての熱湯を使うことがポイントとなります。
沸かしている時間が長いほど、水中の酸素がなくなってしまい、茶葉から紅茶の成分や美味しさを引き出すことができなくなるのです。

いかに早くお湯を沸かすことができるかが重要にになってきます。

柳宗理のミルクパンは、蓋を完全に閉めて沸かすと吹きこぼれてしまうので、必ず蓋を開けるようにしてください。
蓋は、スライドさせると開くようになっており、最長でも1cmの幅までとなります。

柳宗理のミルクパンの蓋を1cm開けた写真
▲蓋はスライドさせると開くようになっており、最長1cmの幅までしか開きません。

また、ミルクパンの満水容量は1.2Lですが、水の量は最大800ccまでとします。
800ccのお湯が沸騰すると、500円玉の大きさの泡がミルクパンの一番上の高さまで到達しますので、それ以上の水を入れると吹きこぼれてしまうので注意してください。

②熱湯をティーポットに注ぐときは高さ20cm上から注ぐ

【高さをつけないで注いだとき】【高さ20cm上から注いだとき】【高さ40cm上から注いだとき】
ジャンピング※(茶葉の上下運動)の様子ジャンピングするが高さが高い方より動きが少ない感じがしたジャンピングの上下運動を確認することができたジャンピングの上下運動を確認することができた
注いだときの様子液だれしないで、スムーズに注ぐことができた液だれしないで、スムーズに注ぐことができた液だれはしないが、熱湯が飛び散る可能性があり危険に感じた

【ジャンピングとは】
ジャンピングは、新鮮な沸かしたての熱湯を高さをつけて勢いよく注ぐことで、茶葉が上下に動く運動のことをいいます。
茶葉は熱湯に蒸らすことによって、味・色・香りが抽出されます。抽出されるメカニズムとは茶葉がジャンピングの運動を起こすことで、成分が抽出され、紅茶の美味しさが表れるのです。

具体的なジャンピングの流れは、熱湯を注ぐことにより、茶葉は一度上部に浮かび上がってきます。そして数分後、雪が降るように下に落ち、一部の茶葉はまた上に浮かび、やがてすべて底に沈むようになっています。

熱湯をティーポットに注ぐときはティーポットより上の高さ20cmの位置から注ぎます。

▲熱湯を茶葉が入っているティーポットに注ぐとき、高さを利用して淹れている動画です。

茶葉をティーポットに入れ、新鮮な沸かしたての熱湯を高さをつけて勢いよく注ぐと、茶葉が上下に動くジャンピングという運動が起こります。

このジャンピングは、ティーポットの中で起きている湯の対流運動によるもので、この現象が起こっているときが、最もよく紅茶の成分が抽出されています。

ティーポットの中で茶葉がジャンピングしている写真
▲ジャンピングとは、写真のように茶葉が上・中央・下とティーポットの中を行き来します。

ジャンピングができた紅茶は、紅茶の成分である、タンニン・カフェイン・アミノ酸がしっかりと抽出され、飲んだときに、味・香り・水色が強く、旨味や甘味があり美味しいと感じる紅茶ができあがります。

また、ジャンピングが不完全だと紅茶の風味は弱く、水っぽい味で、香りも希薄に感じます。

出来上がりの紅茶の写真
▲美味しくできた紅茶は、味・香り・水色が強く、旨味や甘味を感じることができます。

これらのことから、熱湯をティーポットに注ぐとき、高さを利用して、いかに茶葉をジャンピングをさせるかが重要になります。

柳宗理のミルクパンは、両サイドが張り出したデザインで、液だれしない設計になっています。
この特徴を利用して、高さをつけて注ぐようにしましょう。

高さをつけないで、ティーポットの近くから注ぐと、注がれた熱湯に勢いがなく、ジャンピングの運動が活発にはなりません。

20cmより高い位置から注ぐと、熱湯が茶葉に到達するまでの間に空気に触れる時間が長くなり、温度が冷めてしまいます。
ジャンピングの運動は確認できますが、ティーポットの中のお湯の温度が少し下がるため、紅茶の成分がちゃんと抽出されないことがあります。
また、高い位置から注ぐと、液だれはしませんが、勢いで熱湯が飛び散る可能性があるので注意が必要です。

柳宗理のミルクパンでティーポットに熱湯を注ぐときは、ジャンピングが起こるよう、ある程度の高さが確認できる、20cmが理想の位置となるわけです。

注ぐ際は、茶葉が入っているティーポットの真ん中の部分に向かって注ぐようにしてください。

高さ20cm上の位置からティーポットに熱湯を注いでいる写真
▲注ぐ際は、茶葉が入っているティーポットの真ん中の部分に向かって注ぐようにしてください。

③チャイをつくるときは牛乳を入れてから弱火で4分以上温めない

【4分温めた場合】【5分温めた場合】
火の強さ弱火弱火
チャイの味について牛乳と茶葉がうまく合わさり、よりまろやかでコクのある風味を感じた牛乳の焦げた臭いがし、口内がべたついた重い風味に感じた
注いだあとのミルクパンの様子ミルクパンの周りの縁に牛乳の膜がつくことがなく、茶葉もこびりつかなく洗いやすかったミルクパンの周りの縁に牛乳の膜がつき、茶葉が底にこびりついてしまい洗いにくかった

チャイをつくるときは牛乳を入れてから弱火で4分以上温めないようにします。

チャイとは、濃く入れた紅茶にお砂糖と牛乳を入れて煮出したインド式の甘いミルクティーのことをいいます。(これにスパイスを入れるとマサラチャイとなります。)

柳宗理のミルクパンでチャイをつくるときは、先に水と茶葉を入れて濃い紅茶液となるようにしっかりと煮出しておきます。

茶葉を煮出してチャイを作っている写真
▲水と茶葉を入れた段階で濃い紅茶液になるよう、しっかりと煮出しておきます。

その後、牛乳を入れるのですが、ミルクパンの中の温度は下がるため、再度弱火でゆっくりと温めていきます。

ミルクパンの中の周りにフツフツと小さな泡がでてきたら火を止めるようにします。それが牛乳を入れてから大体3分30秒から4分となるのです。

牛乳を入れてチャイをつくっている写真
▲ミルクパンの中の周りにフツフツと小さな泡が出始めたら火を止めます。

そして牛乳を入れてから4分以上煮出してしまうと、ミルクパンの中では、チャイの表面に牛乳の膜ができてしまいます。

牛乳を入れてから5分温めたチャイの写真
▲こちらは牛乳を入れてから弱火で5分温めたチャイです。表面に牛乳の膜ができてしまっています。

牛乳の膜は、ミルクパンからティーポットやティーカップに注ぐときに、茶こしを使用すると茶こしが受け止めてくれるので一度なくなりますが、数分経過すると、今度はティーポットやティーカップの中で膜が現れます。

膜ができた場合はスプーンで取り除くと、見た目は弱火で最大4分まで温めたチャイと変わりありませんが、味は異なります。

4分以上温めてつくったチャイの味は、牛乳の焦げたような臭いを感じ、飲み心地も口内がべたついた重い風味となってしまうのです。

表面に膜があるチャイの写真
▲茶こしで濾しても数分後には写真のように膜ができてしまいます。味も牛乳の焦げた臭いがし、口内がべたついた重い風味となります。

本来のチャイの味は、しっかりと煮出した茶葉と牛乳がうまく合わさり、よりまろやかでコクのある風味を感じることができます。

できあがったマサラチャイの写真
▲温める時間を守ることにより、表面に膜ができず、まろやかでコクのある美味しいチャイを飲むことができます!!

また長く温めるほど、ミルクパンの中の縁には、牛乳の膜がつき、茶葉も底にこびりついてしまうので、洗うときに手間となります。

ミルクパンに牛乳の膜と茶葉が底にこびりついている写真
▲5分温めると写真のように、周りの縁に膜ができ、茶葉が底にこびりついてしまっています。

チャイの茶葉と牛乳の合わさった風味をしっかりと感じることができ、つくった後の片付けの手間を考えると、柳宗理のミルクパンでチャイをつくるときは、牛乳を入れたあとは、弱火で温めるのは、最大4分までにしておきましょう。

【柳宗理のミルクパンのお手入れ・修理方法】

【ミルクパンについた焦げについて】
ステンレスのつや消し加工されたミルクパンは、食器用洗剤をつけたスポンジで滑らかに洗うことができ、汚れも落ちやすいです。

焦げがついた場合は、ミルクパンに水を入れ、食器用洗剤をたらして数分置いておくと焦げつきが柔らかくなるので取り除きやすくなります。

焦げつきを取るのは、必ずスポンジを使用してください。たわしを使用するとステンレスが傷つくので注意が必要です。

柳宗理のミルクパンの焦げ付きを取り除いている写真
▲このようにミルクパンに焦げつきが残った場合は、水を入れたあと食器用洗剤をたらして数分置いておくと取り除きやすくなります。

柳宗理のミルクパンを食器用洗剤で洗っている写真
▲柳宗理のミルクパンは、食器用洗剤をつけたスポンジで滑らかに洗うことができ、汚れも落ちやすいです。

柳宗理のミルクパンをたわしで洗おうとしている写真
▲ステンレスのつや消し加工されたミルクパンに傷がついてしまうので、たわしでは洗わないようにしてください。

【マサラチャイを淹れた後のミルクパンの対応について】
マサラチャイを淹れた後のミルクパンは、スパイスの香りが残ります。
食器用洗剤をつけたスポンジで2回は洗うようにしてください。

我が家で経験済みなのですが、1回洗い、なんとなく香りが残っているのはわかっていたのですが、そのあとそのまま別のストレートティーを淹れたことがありました。
お湯をミルクパンで沸かし、紅茶をポットに注ぎ飲んでみたところ、いつも飲んでいる紅茶がスパイスの香りがする別物の紅茶になってしまったのです。

1回目を洗い流した後、2回目は再度新たに食器用洗剤をスポンジにつけて洗い、香りがなくなっていることを確かめてから次に使用してください。

スパイスと茶葉を煮込んでマサラチャイをつくっている写真
▲スパイスと茶葉を煮込んでいるこの段階から香りが漂っています。

スパイスと茶葉とミルクを煮込んだマサラチャイの写真
▲スパイスの入ったマサラチャイはミルクパンに香りが残るので、しっかりと洗ってください。

【ミルクパンのハンドルやつまみについて】
ハンドルとつまみは持ちやすく設定されており、ハンドルは火元から十分に離れるよう、角度と長さが調整されています。
ハンドルとつまみは樹脂で覆われているので熱くはなりませんが、万が一焦がしたり破損した場合は、修理を依頼することも可能です。

修理・交換部品について

【あとがき】

いかがでしたか。今回、柳宗理のミルクパンで美味しい紅茶を淹れるときに絶対に押さえておきたいポイント3選について紹介しました。

これら3つのポイントを意識することにより、紅茶特有の香り、味(爽快感と渋みとコク)、水色(出来上がりの紅茶の色)のバランスがとれた美味しい紅茶を飲むことができます

我が家はやかんを持っていないので、こちらのミルクパンが紅茶を淹れるときに大活躍しています。

柳宗理のミルクパンで美味しい紅茶を淹れて、ぜひ楽しいティータイムの時間を過ごしてくださいね!!

ABOUT ME
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Kayo
紅茶が大好きな一児の母です。ドタバタな毎日の中の数分のおうちでのティータイムに幸せを感じております。将来は自分のお気に入りの手作りを色々と集めた小さな紅茶教室を開くことが夢です。より多くの方が気軽に紅茶を楽しめるような情報を発信していきたいと思います。