日々の暮らしと紅茶

年中飲みたくなる!!スパイスたっぷりマサラチャイの作り方

インドでよく飲まれている煮出したミルクティーにたっぷりの砂糖を加えた「チャイ」。今回はそこにスパイスを加えた「マサラチャイ」をつくりたいと思います。スパイスが入っていることにより、暑い夏は夏バテ防止に、寒い冬は身体を温めてくれます。そんなマサラチャイは年中飲みたくなる紅茶メニューの一つです。

この記事はこんな方におすすめです

・マサラチャイに興味があり、自分で淹れられるようになりたい方
・基本のストレートティー以外の淹れ方で、ティータイムのバリエーションを増やしたい方

【マサラチャイについて】

◎マサラ⇒数種類のスパイスを砕いて混ぜたもののこと

◎チャイ⇒インド式の甘く煮出したミルクティーをイメージする方が多いですが、本来は「お茶」を意味します

チャイは19世紀からインドで飲まれるようになりました。当時イギリスの植民地で、インドで作られた紅茶のうち良質な紅茶はすべてイギリスに送られ、インドの庶民には商品にならない紅茶、ダストティーと呼ばれる質のよくない茶葉だけが残されました。このダストティーはそのままでは苦くて飲めるようなものではなかったので、どうにかして美味しく飲む方法はないかと考えた結果、大量の砂糖とミルクを加えて煮出す方法のチャイが考案されました。

そしてそのチャイに、クローブ・カルダモン・シナモンなどのスパイス(香辛料)を加えて飲まれるようになったのがマサラチャイになります。
スパイスは粉末タイプはそのまま使い、粒(ホール)などの粗い塊のものは、スパイスマッシャーなどで砕くとより香り高いマサラチャイができあがります。

日本では近年、カフェでもマサラチャイを見かけるようになりました。マサラチャイだけ飲んでも十分美味しいのですが、特におすすめの飲み方として、辛いカレーを食べた後に飲んでみてはいかかがでしょうか。辛いカレーをミルクたっぷりの甘いチャイが辛さを和らげてくれる効果があり、紅茶のカテキンが辛いカレーの刺激を洗い流し口の中を元の状態にリセットしてくれます。

マサラチャイはティーバッグでも売っていますし、手鍋、茶葉、スパイスがあれば簡単に作ることができます。ぜひこの機会に飲んでみてください!!

【マサラチャイにおすすめの茶葉】
マサラチャイは牛乳を多く使い、スパイスも入れます。そのため、ミルクやスパイスの香りに負けないコクのあるミルクティー向けの茶葉を選びます。ミルクティー向けの茶葉は水色(すいしょく)も濃くでます。

◎インド産のアッサム(リーフタイプの茶葉もいいですが、※CTCタイプの茶葉もおすすめです。)
◎スリランカ産のルフナ
◎アフリカのケニア産
◎スリランカ産のディンブラ(こちらは上記3つの茶葉に対して、よりあっさりした味になります。)

※CTCタイプとは:Crush(潰す)、Tear(引き裂く)、 Curl(丸める)の略で、収穫した茶葉を専用の機械で潰し引き裂きながら丸いつぶつぶの形状に仕上げた茶葉のことをいいます。
水色(すいしょく)が濃く、味は濃厚で、香りはマイルドな特徴があります。

【マサラチャイにおすすめのスパイス】

ここでは最低限あるとよいとされる下記3つのスパイスをご紹介します。

◎クローブ:「丁子」としても知られており、甘くて濃厚な香りが特徴で、肉料理の臭み消しとしても使われます。主に鎮痛作用、抗菌作用、消化促進作用があります。

◎カルダモン:スーッと爽やかで上品な香りから「スパイスの女王」と呼ばれております。少量の使用でも香り高いスパイスということがわかります。主に整腸作用、消臭効果、リラックス効果があります。

◎シナモン:アップルパイなどのお菓子でもよく使われており、シナモンの風味が好きな方は多いのではないでしょうか。主に血行促進作用、消化促進作用、血糖値改善作用があります。

※その他にも、ブラックペッパーやジンジャー(生姜)などがあります。気になるスパイスを見つけて、その日の気分で選んだり、増やしたりして、自分好みのマサラチャイを作ってみましょう!!

▲こちらはKALDIで購入したものです。マサラチャイを作るようになりスーパーのスパイスコーナーを見ることも楽しくなりました。

【スパイスを揃えなくてもマサラチャイを飲めます!!】
初めてマサラチャイを飲む方、これからマサラチャイを飲んでいきたい方で、スパイスを揃えなくても、すでにスパイスと茶葉がブレンドしてある商品を購入するのも気軽にマサラチャイを楽しむことができるのでおすすめです。現在様々な紅茶メーカーがマサラチャイ専用のブレンド茶を販売しています。

【材料】

~ティーカップ1杯分~

・茶葉(1杯分4g) 

   ※マサラチャイに使用する茶葉は、ミルクティーとしてよく使われるインド産のアッサム、スリランカ産(セイロンティー)、アフリカのケニア産の茶葉がおすすめです。

・水(1杯分80cc)

・牛乳(1杯分80cc)

・スパイス(1杯分:クローブ2個、カルダモン2個、シナモン1/4本)

・砂糖(お好みで適量)

【作り方】

①スパイスは、砕かずそのまま使用するか、事前にスパイスマッシャーなどで砕いておきます。(砕くことにより、スパイスの味が効いた香り高いマサラチャイとなります。)

②手鍋に水とスパイスを入れ、火にかけます。

▲ここでスパイスの香りをしっかりと引き出します。

③沸騰後に弱火にして、茶葉を加えてしっかりと煮込みます。

▲水色(すいしょく)が濃く出るよう煮込んでください。

④紅茶の色がしっかり出たところで、牛乳を加えて軽くかき混ぜながら※沸騰直前まで温めます。

▲※沸騰直前とは、鍋の周辺にフツフツと小さな泡がでてくるまでのことを言います。

⑤沸騰直前で火を止め、茶こしを使ってポットまたはティーカップに注ぎ完成です。

⑥お好みでグラニュー糖などの砂糖で甘みをつけるとよりコクがでます。

作る時のポイント

①スパイスを砕くとより香り高いマサラチャイとなります。(マサラチャイの醍醐味はスパイスの香りなので、スパイスマッシャーで砕くことをおすすめします。スパイスマッシャーがない場合は、手で砕いたり、キッチンペーパーの間にスパイスを挟み棒でたたいてください。)

②牛乳を入れる前までに、しっかりと紅茶の色(成分)を出します。(牛乳を入れると牛乳のタンパク質が茶葉を包んでしまい、色や味、香りを十分に引き出すことができないので、入れる前にしっかりと紅茶の色を出してください。)

③沸騰直前で火を止めます。(沸騰させてしまうと焦げ臭と、牛乳の独特のにおいが出てきてしまうので沸騰直前で火を止めます。)

【あとがき】

いかがでしたか。手鍋で簡単に作ることができるマサラチャイを紹介しました。単体でも美味しく飲むことができますが、辛いカレーを食べた後にミルクたっぷりの甘いチャイを飲むと辛さを和らげ口の中をリセットさせてくれるのでぜひ試していただきたい飲み方です。
そして何回か作ってみて、スパイスを変えてみよう!、スパイスを増やしてみよう!(ショウガやブラックペッパーもおすすめです。)と自分好みのマサラチャイを見つけるのも楽しみの一つになるかと思います。年中飲みたくなるマサラチャイで素敵なティータイムを過ごしてくださいね!!

ABOUT ME
Avatar photo
Kayo
紅茶が大好きな一児の母です。ドタバタな毎日の中の数分のおうちでのティータイムに幸せを感じております。将来は自分のお気に入りの手作りを色々と集めた小さな紅茶教室を開くことが夢です。より多くの方が気軽に紅茶を楽しめるような情報を発信していきたいと思います。